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2011年 02月 12日
20110212 並行在来線、三セク移行で「えちご往復きっぷ」はどうなる
 12日の「上越タイムス」の「じょうえつレポート」に「使い勝手いい鉄道に」という報告が載っていました。
 この間開かれた「対話集会」で県並行在来線会社の嶋津社長は「利便性の低下は、できるだけ避けたい」と語ったといいます。当然といえば当然のことです。同レポートには「運行本数」の話が出てきます。これも大事な問題です。
 並行在来線が抱える問題は、「域内」の問題だけではありませんね。県都との交通の問題もあります。現在、新潟との行き来にたいへん重宝している「えちご往復きっぷ」について考えてみたいと思います。利用者から見た場合、大きな問題だからです。

 現行の「えちご往復きっぷ」は、新井~直江津と新潟の往復が4000円です。「企画乗車券」ということで格安になっています。これが三セク化でどうなるかということです。ちなみにこの切符、北陸線の谷浜駅から使おうとすると、谷浜駅で直江津駅までの切符を買って乗り、直江津駅で「えちご往復きっぷ」を買いなおすということになります。JR西とJR東、会社が違うからですね。
 これと同じことが並行在来線会社とJR東の間で起きます。例えば、高田駅から利用する場合、高田~直江津は並行在来線会社ですから、190円の切符を買って乗車します。そして直江津駅で「えちご往復きっぷ」を購入して新潟へ行き、帰りも直江津~高田は、別料金を払わなければならなくなります。高田の場合で往復380円の増、新井の場合はもっと出費が嵩みますね。これでは並行在来線に乗らなくなってしまいます。
 新井まで今まで通り「4000円」にすることにしたとしましょう。すると、直江津~新井の並行在来線会社分は、事実上「無料」ということになりますよね。それなら同じ並行在来線会社線の谷浜や能生、糸魚川はどうするのかという問題が出てきますね。妙高方面が「タダ」なら、糸魚川方面も「タダ」にしなければ、おかしいし、不公平じゃあありませんか。
 
 嶋津社長の「利便性の低下は、できるだけ避けたい」というのは、重要な発言です。しかし同レポートにあるように「問われる実行力」なのです。

by TOSHIHIRO_SUGIMOT | 2011-02-12 11:00 | ●本・新聞を読んで | Comments(0)