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2015年 09月 07日
20150907 五輪エンブレム問題
 デジタル毎日 2015年9月7日付けの「経済プレミア」で、「エンブレム大炎上の背景に「五輪運営への不信と不満」」という記事が配信されています。
 「フムフム」と思いながら、読みました。示唆に富む内容です。

 また、画像検索で似たものを第三者が見つけ出しやすくなりました。その情報を発信し、拡散もできる。ネットの世界ではポジティブ情報よりネガティブ情報の方が足が速いし、一気に広まります。個人でも不正の告発や問題提起をしやすくなったのですね。
 その半面、断片的で、信用性の担保がない情報が一気に広まることもあり得る。


 「ネットの世界ではポジティブ情報よりネガティブ情報の方が足が速いし、一気に広まります。」というのは、その通りでしょうね。
 私が注目したのは、次の点です。

 実は著作権法は「アイデアやコンセプトを独占させる」という考えには立っていません。「アイデアは転用自由」というのが世界共通のルールです。
 たとえば、映画監督のエイゼンシュタインはモンタージュ理論を完成させたと言われています。・・・その後の映画のありかたを決定づけたアイデアですが、もし彼や遺族にこのアイデアの長期独占を許したら、モンタージュ技法によるすべての映画が著作権侵害となりかねない。それでは文化は発展しません。


 特許などとは根本的に違う考え方ですね。そして次の指摘が、今回の問題の根底に横たわっていると思いました。

 五輪という、世界的なスポーツと文化の祭典は、本来そのイベント性、お祭り性をもって語られるべきです。なのに、かつての土建国家の延長のような大型工事プロジェクトの話が先行し、それらを主導して巨額のお金を転がしているのが、旧世代の政治家たちに見えたという、センスの悪さ。多くの若い世代は、超大型工事に今さら何かを期待してはいないでしょう。

 私も「何かすっきりしない」思いですが、その根底に、この問題があるのは間違いありません。

エンブレム大炎上の背景に「五輪運営への不信と不満」(デジタル毎日 2015年9月7日)



by TOSHIHIRO_SUGIMOT | 2015-09-07 17:55 | ●本・新聞を読んで | Comments(0)