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2010年 12月 21日
20101221 「やりたいことと正反対の理由をあげて・・・」-金子勝慶大教授のブログ
 慶應義塾大学経済学部金子勝教授がブログに、「歴史の中の「自由貿易」:錦の御旗を立ててみたけれど…」という長文を掲載しています。TPPに関わる話です。その冒頭の言葉が「やりたいことと正反対の理由をあげて、やろうとすることを正当化する…。」です。

 「自由貿易」のそもそもが勉強になりますね。デビッド・リカードの「比較生産費」説にまで遡るというのです。そして「国家主導の重商主義を批判して、自由貿易の効用を説いたイギリスの経済学者アダム・スミス」「後発国のドイツでは、フリードリッヒ・リストが自国の産業の育成のために「保護貿易主義」を掲げて、先進国の「自由貿易主義」に対抗しました。」昔、そんなことを学んだような気がしますが。

 このように現実を見ると、関税ゼロが普遍的に正しいといった原理主義的な説明は必ずしも正しいとは言えず、それは発展段階の異なる国同士の国際的な力関係を表しているというリアルな認識が必要です。

 そうですよね。経済、特に貿易ってのは、「発展段階の異なる国同士の国際的な力関係」が大きく作用していますよね。そこを見ることの大事さ。

 さらに、これまで対米交渉のたびに、いつも農業が保護主義のやり玉に挙げられてきました。農産物が米国の重要な輸出品だからです。実は、その結果、コメ、コンニャクなどの関税は例外的に高いものの、農産物の平均関税率は10%ほどで、EU諸国より低くなっています。

 この現実を見ないで「国を開くか開かないのか」というのは、本当に何を見ているのか、考えているのかといいたい!

 TPPで問題になるのは、実は農業だけではありません。実はTPPは単なる輸入関税の話ではなく、より広範なパートナーシップを目指したものであり、さまざまな分野が協議の対象となるかもしれないのです。いくつかの可能性があります。

 「いくつかの可能性」が列挙されています。ウーーン、ということでしょうか。

by toshihiro_sugimot | 2010-12-21 13:03 | 国の政治 | Comments(0)