人気ブログランキング | 話題のタグを見る
<< 20110601 「もう一度列...      20110530 エキサイトブ... >>

2011年 05月 30日
20110530 「トイレなきマンション」-毎日新聞の近聞遠見
20110530 「トイレなきマンション」-毎日新聞の近聞遠見_b0013099_2024536.jpg 5月21日付け毎日新聞の「近聞遠見」が話題になっているという。毎日新聞客員編集委員の岩見隆夫氏の「トイレなきマンション」という一文である。コピーが手に入ったので読んでみた。

 「1号機がどう、2号機がどう、と連日伝えられるが、さっぱり要領をえない。危険は減っているのか、増えているのか。」という言葉から始まる。そして、

 そんななか、14日付の共産党機関紙「しんぶん赤旗」に3ページにわたって掲載された不破哲三社会科学研究所長(81)の<原発災害講義>は出色だった。日本の原発について歴史的、体系的に振り返り、なにしろわかりやすい。

と、10日に行われた「綱領・古典の連続教室」の前半約1時間にわたって話した講義の記録を取り上げている。
 私もこの講義は、リアルタイムで視聴し、後にDVDでも聴いたが、35年間の国の原子力政策を時系列的に詳しく話しているのが印象的だった。

 岩見氏は「不破は言う」と言って

 「菅内閣の対応は本当にだらしなく、政権党として考えられない。しかし、こういう事態をつくり出したのは、2年前まで政権を担ってきた自民党だ。国民的大災害の根源である自民党の歴史的責任に口をぬぐい、今の対応だけを追及して済まそうというのは、あまりにも無責任な態度だと私は思う」

という部分を引用し、続いて次のように書いている。

 講義の最後で不破は次の二つの問題を訴えている。(1)原発からの撤退を戦略的に決断する(2)安全最優先の権限と責任をもった原子力の審査・規制体制を緊急につくりあげる(撤退しても後始末に少なくとも20年ぐらいかかるから)。(2)は当然、(1)は国民的な討論が必要になる。

 不破哲三社会科学研究所長の講義の主題は、「ルールなき資本主義」の告発であり、「利潤第一主義の弊害」からどう脱却するかという点にあったと思うのだが、岩見氏はそのことには触れていない。それは立場が違うから仕方のないことではあろう。
 代わりに氏は次の一文を添えている。

 なお、不破は軍国少年のころ、作家志望から理系に転換する。軍艦に熱中し、造艦技師になりたかったからだ。東大理学部卒。

トイレなきマンション http://is.gd/5rJFS8

by toshihiro_sugimot | 2011-05-30 19:58 | ●本・新聞を読んで | Comments(0)