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2011年 12月 17日
20111217 地域活動フォーラム
 17日午後、リージョンプラザで「地域活動フォーラム」があり、参加した。一昨年から実施されている地域活動支援事業についてのフォーラムである。3部構成で行われた。

第一部 基調講演 「新しい公共とコミュニティづくり」
    講師 名和田是彦 法政大学法学部教授
第二部 五つの事例発表
第三部 パネルトーク


 名和田教授は、以前から上越市の地域自治区・地域協議会に関わってきた方である。現段階での上越市の地域自治区・地域協議会について、どのような見解が示されるか、興味があった。
 講演を聴いてまず最初に感じたのは、「新しい公共」という概念についてである。論者によってさまざまに解釈され捉えられている言葉はないのではないか。

 「新しい公共」とは、通常、「協働」の意味に限定されている。つまり「公共サービス」を民間と行政の連携で保障しようという考え方である。
 しかし「公共」には、「公共的意思決定」を民主的にするという側面もある。
 上越市ではこの側面が特に優れている。これを表しているのが公募公選制である。
 他の自治体では、ややもすると「協働」の面に大きく傾斜し、協働の実施組織のみが前面に出てきて、審議組織である地域協議会の影が薄くなる傾向がある。


 この指摘は大事だ。上越市議会での議論を聞いていても「「協働」の面に大きく傾斜し」た議論が多いように思うからである。もっと「「公共的意思決定」を民主的にするという側面」を強調し、実践して行く必要があると感じた。

 我々は、日本の中の、それも上越市という限られた地域で活動しているので、ついつい井の中の蛙になりがちであるが、名和田教授の講演は、他の自治体での実践をいくつも紹介し、その中で上越市の制度と取り組みの優位性を示してくれた。外国の制度についてはまったく知らなかったが、紹介されたドイツの事例はたいへん参考になった。

 五つの事例発表は、各区ごとの特色が出ていて良かった。
 パネルトークには、事例発表をした二人と地域協議会会長が二人登壇した。率直に言ってこの組み合わせは疑問である。発言内容は、それぞれに有意義なものなのだが、話がかみ合っていなかったように思う。どちらか一方にして、もっと掘り下げた議論をすべきだったのではないか。もったいない。

by TOSHIHIRO_SUGIMOT | 2011-12-17 18:16 | ●地域協議会 | Comments(0)