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2014年 06月 07日
20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ
 もう日本を出て5日目、歩き始めて3日目になる。今日(5月13日)の行程は、ランタン(Langtang 3430m)からキャンジン・ゴンパ(Kyanjin Gumba 3830m)まで、約400mの標高差を6Km、半日かけて登る。大平原の気持ちの良いトレックだ。
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 早朝、前衛の山なみの上に、真っ白なランタン・リルン(Langtang Lirung 7227m)の鋭峰が輝いていた。前衛の山に数百mはあろうかという大瀑布が懸かっているのだが、誰も見向きもしないし、名前も無いようなのである。
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20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ_b0013099_2211184.jpg 朝食は、アップル・パンケーキ(薄切りりんごが入ったホットケーキのようなもの)と濃厚なミルクティで済ます。蜂蜜がたいへん美味い。
20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ_b0013099_22122339.jpg 外に出るとくちばしの黄色いカラスがいた。くちばしが黄色いのは、若輩のひな鳥ばかりではないのだ。
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 今日歩くところは、広大な草原である。その草原を仕切るかのように石積みがある。この石にはチベット文字で経文が書かれている。マニ石である。これを右手に見ながら、したがってマニ石の左側を通るのだそうだ。我々もその掟に従う。
 昨日からフランス人の夫婦と追いつ追われつである。われわれと同年代だと思うのだが、この奥さん、髪をピンクに染めて、なかなかおしゃれな人だ。言葉は通じないのだが、何か通じるものがある。それが旅というものだろうか。
20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ_b0013099_22152027.jpg20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ_b0013099_22163078.jpg20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ_b0013099_22172764.jpg20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ_b0013099_22182097.jpg
 この辺りからアイリスが出てくる。背丈は低いが、草原いっぱいに咲くさまは壮観である。通常は青紫色だが、淡い色のものもある。そんな中に純白のものが見つかった。ガイド氏は「初めて見ました」と言っていた。それほど珍しいもののようである。
20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ_b0013099_2222618.jpg 草原の植物にはトゲのあるものが多い。そんな中に、葉は細いのだが、クロユリそっくりの花があった。うっかりすると見落としてしまいそうなほど、地味な花だ。
20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ_b0013099_222396.jpg 手鞠のようなピンクの花の塊が、あちこちにある。サクラソウ(プリムラ)だ。ハクサンコザクラなどとは違って、1本の茎の頭にたくさんの花が塊になって咲いているのである。なかなかかわいい。
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 草原の前方に、めざすツェルゴ・リ(Tsergo Ri 4984m)がどっしりと構えている。西北の斜面に雪が見えるが、最近降ったものだという。アイゼンの必要はないようだ。
20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ_b0013099_22252445.jpg しばらくしてキャンジン・ゴンパ(Kyanjin Gumba 3830m)の村が見えてきた。こんな山奥に、こんな村があるとは・・・。このキャンジン・ゴンパから奥にはもう、村は無いそうである。まあ、最奥の村だ。11時過ぎに着いてしまった。
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 昼食の後、散歩に出かける。ガイド氏に寄れば、「時間があるからといって、昼寝などをすると、高度障害が現れやすいのだ」そうだ。それで「寝ないように散歩する」のである。
 村からリルン氷河の方に上がっていくと、チーズ工場がある。見学させてもらった。ネパールの場合、「工場」といっても、とてもそのようには見えない。まったくの手工業なのである。ちょうど出荷した後らしく、工場内にチーズは一片も無かった。
 「ゴンパ」つまり、僧院がある。そこにいた人は、「僧侶は出かけていて不在だ」と言っていた。
20140513 ランタン谷トレッキング-5日目-ランタンからキャンジン・ゴンパへ_b0013099_2229285.jpg ホテルの食堂から外を眺めていたら、ヤクがやってきた。このうちの1頭、パンダそっくりである。ヤクもロバもみな放し飼いで、勝手に草原に出て草を食んでいる。
 南側の山なみに雲がかかってきた。一枚にはとても収まりきらない。数枚の写真をつないで見た。
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by TOSHIHIRO_SUGIMOT | 2014-06-07 22:06 | ●登山 | Comments(0)