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2015年 12月 11日
20151211 【書籍】『古代天皇陵の謎を追う』
 何ヶ月か前に購入した書籍ですが、やっと読み終えました。大塚初重明治大学名誉教授の『古代天皇陵の謎を追う』という本です。
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 帯に「古墳に葬られているのは本当は誰?」とあるように、特定されていないというのが現状のようです。それを解き明かそうという試みでもあります。「序章」から「終章」まで、全10章に分けて、それも1章から8章までは年代順に詳述されています。

 大塚名誉教授は、冒頭「陵墓研究と私の心――まえがきにかえて」の中で、次のように述べています。

 本書は、先の新聞連載をもとに新たに書き下ろしたものである。陵墓の研究には「古事記」「日本書紀」の記述の解釈は大事である。同時に、私は考古学者として、発掘され目の前に提起される古代の事実、考古学上の事実から何を学ぶのかを基本的スタンスとしてきた。古代天皇陵の治定問題を中心にまとめているが、本当の被葬者は誰かという「謎解き」ではなく、古墳発掘と出土品研究の成果のうえに、現時点でいえることを記した。

 大塚先生がいう「発掘され目の前に提起される古代の事実、考古学上の事実から何を学ぶのかを基本的スタンス」は、重要な観点・視点だと思います。
 例えば政治の問題でも、自分の思いからではなく、実際にそこに提起・提案・提示されているもの、そのものの分析から入り、理解していくということに通じるものだといえます。

 大塚氏の思いとは別に、私にはやはり「謎解き」は、面白く、楽しいものでした。それで、前に戻って読み返してみたり、先に進んで立ち止まって見たりで、なかなか「読了」とはならなかったのでした。





by TOSHIHIRO_SUGIMOT | 2015-12-11 22:24 | ●本・新聞を読んで | Comments(0)