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2018年 01月 19日
20180119 【JR】列車立ち往生
 11日からの大雪で、三条市にあるJR東日本の踏切付近で、普通列車が立ち往生した。立ち往生してから除雪車が到着し運転再開するまでに15時間もかかったという。なぜ、こんなことになってしまったのか。検証が必要だろう。

 新潟日報は「JR東日本は、雪国の本県で列車の運行を続けてきた実績を持つ。」と書いている。「雪国の本県で列車の運行を続けてきた実績を持つ」のは、JR東日本ではなく「国鉄」時代の話である。分割民営化でJR東日本になってからは、たいへんお粗末だったのである。
 「国鉄」時代には、駅ごとに付近の住民から「除雪作業員」になってもらい、駅構内や付近の踏切の除雪を、スコップなどでしてもらっていた。そんな制度はJRになって廃止されてしまった。
 「国鉄」の時代だったころには、直江津駅に除雪基地があった。主に直江津~妙高高原間(信越山線)の除雪に当たっていた。JR東日本になってから、除雪基地は長岡に統合されてしまった。冬期になると、直江津駅に除雪車が待機していたが、メンテナンスなどは長岡が受け持っていたし、応援除雪車の派遣も長岡からだった。緊急の対応は、当時から不可能だった。
 信越山線の雪は重い。その雪に対処するためには、「重量級の除雪車が必要だ」といわれ、そういう除雪車が配備されていた。そんな除雪車を配備すると費用がバカにならないということで、長野県は並行在来線として長野~妙高高原間を分離することに反対していた。旧国鉄マンから「ダンプでする仕事を、いくら新車だからといって、軽トラでは役に立たない」と聞いた。

 私の父は、国鉄直江津でSLの機関士をしていた。そのころの話である。あの38豪雪(昭和38年~39年にかけての豪雪)の時、あの重いラッセル車が春日山駅付近で雪に乗り上げて脱線してしまった。安易にバックすると被害が拡大するので、救援ラッセル車を待ったそうだ。父は歩いて家にたどり着いた。

 新潟県を走るJR東日本の列車は、太平洋岸(雪が降らない都会地)を走っていた列車のお下がりである。車両そのものが雪国仕様になっていないと思われる。8両・10両・12両編成の車両を、2両・4両に細分化して使っている。今でもちょっと雪が降ると、都会の電車はすぐに立ち往生してしまう。そういう電車が信越線を走っているのだある。

 民営化でJRは、経費削減・コストダウンを強いられた。その結末がJR北海道の「50%廃線」だったり、今回の「立ち往生」だったりするのではないかと思う。




by TOSHIHIRO_SUGIMOT | 2018-01-19 23:03 | 国の政治 | Comments(0)