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2007年 09月 13日
20070913 総合事務所への権限委譲ということについて
 よく「総合事務所に権限が与えられていない」ということがいわれ、議会でも問題とされる。先日も上越タイムスの投稿にそのような指摘があった。

 木浦市長や部長たちは、「権限は委譲されている」と答弁しているが、その溝は一向に埋まる気配がなく、むしろことあるごとに「権限が・・・」と蒸し返されているように思う。これは双方にとって、不幸なことである。
 この議論を聞いていて不思議に思うのは、「権限が・・・」とはいうが、具体的にどんな権限が与えられていないのかが、ほとんどの場合語られていないということである。観念的・抽象的に、「権限が・・・」といっているように思えてならない。何とかして溝を埋める必要があると思うが、その鍵は、「具体的な権限」について、「この権限はどうなのか」を提起し、一つ一つ解決していくことだろう。

 委譲された権限を行使するのは、権限の内容に応じた責任が伴い、実際にはたいへん勇気がいるものである。自分の判断一つで、多くの人が幸せになることもあれば、一歩間違えば災いをもたらすことにもなるからだ。

 私は議員になる前、民間の製造会社に勤めていたが、一時期、「生産管理」の仕事をしていたことがある。営業が受注してきたものを納期までに生産して納品するための「生産計画」を立て、生産に必要な原材料の調達を資材担当に指示し、製造現場に計画に従った指示を出す仕事である。地味な仕事だが、生産に関わる全権が委任されている仕事でもある。当然、営業と製造との打ち合わせ(どの製品をいつまでにというような)会議は行われるが、その会議以降は孤独なたたかいである。資材の調達が間に合わなくて納期に間に合わなくなったとしても、責任は資材担当ではなく生産管理責任者にあり、社長が責任を取ってくれるわけでもない。お客にお詫びの頭を下げに行くのは営業マンと生産管理責任者の仕事である。

 私の経験からすれば、権限というのはもちろん上部から与えられるものではあるが、詳細な権限に関するマニュアルがあるというものではないと思う。与えられた「大雑把な」権限を、その職責を全うするために活用するものだと思う。いちいち「この権限は・・・」などといっていたら、会社はもたない。特に緊急事態発生の場合には、臨機応変の権限活用が必要だと思うのである。

by TOSHIHIRO_SUGIMOT | 2007-09-13 18:41 | 市政の諸問題 | Comments(0)